年収1000万円だと配偶者控除は廃止?受けられない理由と2025年改正後の知識まとめ
「年収1000万円があれば配偶者控除って使えるの?廃止されるって聞いたけど実際どうなの?」と疑問を持って検索してきた方、多いのではないでしょうか。結論からお伝えすると、合計所得金額が1,000万円を超える場合、配偶者控除も配偶者特別控除も一切受けられないというルールが現行税法にしっかり定められています。この「1,000万円の壁」は、2025年(令和7年)の大きな税制改正後も変更されておらず、高収入の方が意外と見落としやすい盲点のひとつです。
この記事では、なぜ年収1000万円を超えると配偶者控除が使えなくなるのか、廃止の議論はどこまで進んでいるのか、2025年改正でどの「年収の壁」が変わったのかを、徹底的に調査してどこよりもわかりやすくまとめました。「年収1000万 配偶者控除 廃止」で検索している方が気になるポイントをすべて網羅していますので、ぜひ最後までご覧ください。
| この記事のポイント |
|---|
| ✅ 年収1000万円超(合計所得1,000万円超)は配偶者控除・配偶者特別控除ともに完全適用外 |
| ✅ 「1,000万円の壁」は2025年税制改正でも据え置き・変更なし |
| ✅ 配偶者控除の廃止時期は現時点で未定だが、廃止議論は継続中 |
| ✅ 2025年改正で103万円→123万円・150万円→160万円の壁が引き上げに |
年収1000万円と配偶者控除廃止の関係を仕組みから徹底解説

- 年収1000万円以上だと配偶者控除が廃止(適用ゼロ)になる理由
- 年収1000万円以上の場合、配偶者控除は受けられないのが現行ルール
- 夫の年収が1000万円の場合に配偶者控除が受けられないケースを確認
- 所得1000万円と年収1000万円の違いに注意が必要
- 年収1100万・1300万円の場合も配偶者控除は適用されない
- 配偶者控除の「1,000万円の壁」は2025年改正後も変更なし
年収1000万円以上だと配偶者控除が廃止(適用ゼロ)になる理由

配偶者控除には「納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下であること」という条件があります。これは所得税法に明記されたルールで、高所得者への優遇措置を制限する目的で設けられました。この条件を超えた瞬間、配偶者控除だけでなく配偶者特別控除も同様に一切適用されなくなります。
配偶者控除とは、一定の収入以下の配偶者(妻や夫)を扶養している納税者が、自分の所得税を軽減できる制度です。制度の目的は「経済的に弱い立場の配偶者を持つ家庭の税負担を和らげること」であり、高所得者への適用は政策的に除外されています。
「配偶者控除の適用がない方で、納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下であり、かつ、配偶者の合計所得金額が58万円超133万円以下(令和2年分から令和6年分までは48万円を超え133万円以下)である方については、配偶者特別控除の適用を受けることができます」
— 国税庁 No.1191 配偶者控除(https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm)
この引用からもわかるように、配偶者特別控除も「納税者本人の合計所得金額が1,000万円以下」が大前提です。つまり1,000万円を超えてしまえば、どちらの制度も使えません。
なお、この所得制限は2017年(平成29年)の税制改正で導入されたもので、それ以前は所得制限がありませんでした。導入の背景には「高収入世帯への優遇は必要ない」という政策判断があったとされています。
📌 ポイントまとめ:配偶者控除が使えなくなる理由
- 所得税法上、合計所得金額1,000万円超の納税者には配偶者控除の適用なし
- 配偶者特別控除も同様に1,000万円超で適用外
- 2017年の税制改正で導入されたルールで、現在も継続中
- 配偶者の収入がいくらであっても、本人の所得が超えていれば問答無用で対象外
年収1000万円以上の場合、配偶者控除は受けられないのが現行ルール

「年収1,000万円以上だと配偶者控除は受けられない」というのが、現行制度の明確なルールです。ただし、ここでいう「1,000万円」は「合計所得金額」であり、手取りでも総収入でもない点に注意が必要です。
🔍 「合計所得金額」とは?
合計所得金額とは、各種所得を合計した金額のことで、給与所得の場合は給与収入から給与所得控除を差し引いた後の金額が基準になります。たとえば給与収入のみの場合、合計所得金額が1,000万円になる給与年収の目安は約1,195万円とされています(所得金額調整控除がある場合は1,210万円が目安)。
📊 合計所得金額と配偶者控除の適用可否(給与収入のみの場合)
| 納税者の合計所得金額 | 対応する給与年収(目安) | 配偶者控除の控除額 |
|---|---|---|
| 900万円以下 | 1,095万円以下 | 38万円(一般)/ 48万円(老人) |
| 900万円超〜950万円以下 | 1,095万円超〜1,145万円以下 | 26万円(一般)/ 32万円(老人) |
| 950万円超〜1,000万円以下 | 1,145万円超〜1,195万円以下 | 13万円(一般)/ 16万円(老人) |
| 1,000万円超 | 1,195万円超 | 0円(適用なし) |
(出典:国税庁 No.1191 配偶者控除 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm)
上の表を見ると、合計所得が900万円を超えると控除額が段階的に減り始め、1,000万円を超えるとゼロになることがわかります。900万円〜1,000万円の間でも満額は受けられないため、この段階でも損をしていると感じる方は多いでしょう。
また、配偶者特別控除も同じ所得制限が設けられており、合計所得金額1,000万円超の納税者はいずれの控除も完全に適用外となります。
夫の年収が1000万円の場合に配偶者控除が受けられないケースを確認

「夫の年収が1,000万円の場合、配偶者控除は受けられますか?」という疑問もよく見られます。これは給与年収が1,000万円なのか、合計所得金額が1,000万円なのかによって答えが変わります。
給与収入のみの場合、年収(給与収入)1,000万円の合計所得金額はおよそ805万円程度になります(給与所得控除を差し引いた後)。したがって、給与年収1,000万円の場合は合計所得金額が1,000万円に満たないため、配偶者控除・配偶者特別控除ともに受けられる可能性があります。
📊 給与年収別:配偶者控除の適用可否一覧
| 夫の給与年収(目安) | 合計所得金額(概算) | 配偶者控除・特別控除の適用 |
|---|---|---|
| 1,095万円以下 | 900万円以下 | ✅ 満額適用(38万円) |
| 1,095万円超〜1,145万円以下 | 900万円超〜950万円以下 | ⚠️ 一部適用(26万円) |
| 1,145万円超〜1,195万円以下 | 950万円超〜1,000万円以下 | ⚠️ 少額適用(13万円) |
| 1,195万円超 | 1,000万円超 | ❌ 適用なし(0円) |
つまり「夫の年収が1,000万円の場合は配偶者控除を受けられる」というケースは一般的にあり得ます。一方で「夫の合計所得金額が1,000万円の場合(給与年収では約1,195万円以上)は受けられない」というのが正確なルールです。
年末調整や確定申告で申告する際は「合計所得金額」を正確に把握することが重要です。給与だけでなく副業収入・株式配当・不動産収入なども合算されるため、給与年収が1,195万円未満でも合計所得金額が1,000万円を超えるケースもあります。ご自身の所得状況を一度確認してみることをおすすめします。
所得1000万円と年収1000万円の違いに注意が必要

「所得1000万円で配偶者控除は受けられますか?」という検索も多く見られますが、ここで混乱しやすいのが「所得」と「年収(収入)」の違いです。この2つは全く異なる概念であり、しっかり区別して理解することが重要です。
💡 年収と所得の違いを整理
| 用語 | 意味 | 具体例(給与の場合) |
|---|---|---|
| 年収(給与収入) | 税金・社会保険料控除前の総額 | 給与明細の支給合計額 |
| 給与所得(所得) | 年収から給与所得控除を引いた後の金額 | 年収1,000万円→所得約805万円 |
| 合計所得金額 | すべての所得を合算した金額 | 給与所得+副業所得+配当所得など |
配偶者控除の「1,000万円の壁」は合計所得金額が1,000万円を超えるかどうかが判定基準です。
たとえば「所得1,000万円で配偶者控除は受けられますか?」という質問に対しては、「合計所得金額が1,000万円を超えるなら受けられない」が正解です。給与所得だけで1,000万円ある場合(給与年収では約1,200万円超相当)は対象外になります。
副業収入がある方、投資家として配当所得や譲渡所得がある方は特に注意が必要です。給与年収が1,195万円未満であっても、これらの所得を合算した合計所得金額が1,000万円を超えれば配偶者控除は受けられません。判断が難しい場合は、税理士や税務署への相談が確実です。
年収1100万・1300万円の場合も配偶者控除は適用されない

「年収1,100万円の場合はどうなる?」「年収1,300万円の場合は配偶者控除は適用されますか?」という疑問も多く寄せられています。結論から言えば、給与年収が1,195万円(合計所得金額1,000万円)を超えた時点で適用外となるため、それ以上の年収であれば当然適用外です。
📊 年収別:配偶者控除の適用状況まとめ
| 給与年収(目安) | 合計所得金額(概算) | 配偶者控除 | 配偶者特別控除 |
|---|---|---|---|
| 〜1,095万円 | 〜900万円 | ✅ 38万円 | ✅ 最大38万円 |
| 1,095万円〜1,145万円 | 900万円〜950万円 | ✅ 26万円 | ✅ 最大26万円 |
| 1,145万円〜1,195万円 | 950万円〜1,000万円 | ✅ 13万円 | ✅ 最大13万円 |
| 1,195万円〜1,210万円 | 1,000万円超(調整控除あり) | ❌ 0円 | ❌ 0円 |
| 1,200万円 | 約1,005万円 | ❌ 0円 | ❌ 0円 |
| 1,300万円 | 約1,100万円 | ❌ 0円 | ❌ 0円 |
年収1,100万円以上であれば、給与所得控除を差し引いた後の合計所得金額は概算で900万円を超えます。900万円〜1,000万円の範囲では一部適用がありますが、1,000万円超は完全に0円です。
年収1,300万円は合計所得が概算で1,100万円前後となり、完全に適用外です。「年収が高いほど控除が少なくなる→超えたらゼロ」という設計になっていることを理解しておきましょう。高収入の方ほど、他の節税手段(iDeCo・ふるさと納税・生命保険料控除など)の活用が重要になります。
配偶者控除の「1,000万円の壁」は2025年改正後も変更なし

2025年(令和7年)は大きな税制改正が行われ、いくつかの「年収の壁」が引き上げられました。しかし、配偶者控除・配偶者特別控除に関する「1,000万円の壁(納税者本人の所得制限)」は2025年の税制改正においても変更されていません。
OBCの360°情報サイトでも以下のように明記されています。
「●1,000万円の壁——「配偶者控除・配偶者特別控除を受けられるか否か」納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超えると、配偶者控除・配偶者特別控除のいずれも適用されなくなります。この所得制限は、2025年の税制改正後も変更されていません。」
— OBC360° 配偶者控除とは?(https://www.obc.co.jp/360/list/post253)
2025年の改正で変わったのは以下の点です(あくまで「配偶者側・配偶者の年収基準」の話です)。
📊 2025年税制改正で変わった年収の壁(配偶者側の基準)
| 年収の壁 | 改正前(2024年まで) | 改正後(2025年から) | 変更内容 |
|---|---|---|---|
| 配偶者控除の適用上限 | 103万円 | 123万円 | 20万円引き上げ |
| 配偶者特別控除の満額上限 | 150万円 | 160万円 | 10万円引き上げ |
| 配偶者特別控除の上限 | 201万6千円 | 201万6千円(変更なし) | 据え置き |
| 納税者本人の所得制限 | 1,000万円 | 1,000万円(変更なし) | 据え置き |
「1,000万円の壁」は引き上げられるかもしれないという期待を持っている方もいるかもしれませんが、現時点では変更の予定はないとされています。三菱UFJ銀行のコラムでも「【1,000万円の壁→変更なし】納税者本人の年収上限」として明確に記載されており、2025年改正でも対象外であることが確認できます。
年収1000万円でも知っておきたい配偶者控除の廃止議論と改正の最新情報

- 配偶者控除の廃止はいつから?現時点では未定が正確な答え
- 2025年税制改正で変わった「年収の壁」の新ルールを整理
- 配偶者控除が廃止された場合に予想される3つの変化
- 配偶者控除廃止のメリット・デメリットを比較
- 収入1000万円の場合、配偶者控除に代わる節税の考え方
- 配偶者控除廃止後に検討されている新たな制度とは
- 総括:年収1000万 配偶者控除 廃止のまとめ
配偶者控除の廃止はいつから?現時点では未定が正確な答え

「配偶者控除はいつから廃止されるの?」と気になっている方も多いと思います。結論からいうと、配偶者控除の廃止時期は現時点(2026年5月現在)で未定です。廃止について明確な決定はなされていません。
freeeのコラムでは以下のように解説されています。
「配偶者控除の廃止時期は、現在のところ未定です。令和7年度税制改正大綱では、配偶者控除の廃止について触れられていませんでしたが、2025年に扶養控除廃止の具体策が検討される予定で、配偶者控除の廃止も引き続き議論が進む可能性があります。」
— freee 配偶者控除廃止はいつから?(https://www.freee.co.jp/kb/kb-payroll/spousal-exemptions-abolished/)
配偶者控除が始まったのは1961年(昭和36年)のこと。当時は「夫が働き、妻が家庭を守る」という社会的な役割分担を反映した制度設計でした。しかし現代は共働き世帯が急増しており、制度の見直しを求める声が高まっています。
📌 配偶者控除の廃止議論が出てきた主な理由
- ✅ 専業主婦世帯と共働き世帯で税負担に不公平感が生じている
- ✅ 配偶者(主に女性)の「働き控え」を誘発する原因になっている
- ✅ 夫婦それぞれに基礎控除が適用される上に、夫に配偶者控除も付く「二重控除」問題
- ✅ 少子化対策・女性活躍推進の観点から制度の見直しが必要とされている
ただし廃止は決定していませんし、廃止するにしても代替制度の検討が必要なため、すぐに廃止になるというわけではないでしょう。「廃止されたらどうしよう」と不安になる前に、現状のルールをしっかり把握しておくことが重要です。
2025年税制改正で変わった「年収の壁」の新ルールを整理

2025年(令和7年)の税制改正では、配偶者の年収に関するいくつかの「壁」が引き上げられました。ここでは変更のあった部分をわかりやすく整理します(※繰り返しになりますが、納税者本人の1,000万円の壁は変更なしです)。
📊 2025年税制改正:配偶者の年収に関する主な変更点
| 壁の名称 | 改正前 | 改正後 | 主な影響 |
|---|---|---|---|
| 103万円の壁(配偶者控除の対象ライン) | 103万円 | 123万円 | 配偶者控除が受けられる配偶者の年収上限が20万円引き上げ |
| 150万円の壁(特別控除満額ライン) | 150万円 | 160万円 | 38万円の満額特別控除が受けられる配偶者の年収上限が引き上げ |
| 201万6千円の壁 | 201万6千円 | 変更なし | 配偶者特別控除の完全適用外ラインは据え置き |
| 所得税非課税ライン(本人) | 103万円 | 160万円 | 基礎控除・給与所得控除の引き上げにより本人の非課税ラインが上昇 |
| 住民税非課税ライン | 100万円 | 110万円 | 住民税の非課税ラインも10万円引き上げ(2026年度分以降) |
この改正の背景には、「103万円を超えないよう就業調整をしている配偶者が多い」という実態があります。政府は基礎控除額を48万円から58万円へ、給与所得控除の最低保障額を55万円から65万円へそれぞれ10万円ずつ引き上げることで、働きやすい環境の整備を図りました。
✅ 改正のポイントをひとことで言うと?
「配偶者控除・配偶者特別控除が適用される配偶者の年収基準が引き上げられたことで、これまでより多く働いても控除が受けやすくなった」という改正です。ただし、納税者本人が高収入(合計所得1,000万円超)の場合はそもそも恩恵なしという点は押さえておきましょう。
配偶者控除が廃止された場合に予想される3つの変化

仮に配偶者控除が廃止された場合、私たちの生活にどんな影響があるのでしょうか。現時点では廃止は決まっていませんが、議論の中で指摘されている「予想される変化」を3つ整理します。
① 「年収の壁」による就業調整がなくなる可能性
現在、多くのパート・アルバイト勤務の配偶者が「123万円(旧103万円)を超えないように」と就業時間を調整しています。配偶者控除が廃止されれば、こうした制約がなくなり、働きたいだけ働ける環境が整うとされています。
② 女性の社会進出が促進される可能性
男女共同参画局のデータによると、パート労働者のうち「就業調整をしている」女性の割合はおよそ26%にのぼるとされています(2010年データ)。就業調整の理由として「103万円を超えると所得税が発生する」「配偶者控除がなくなる・減る」が上位に挙げられており、廃止によって就業促進が期待されています。
③ 子育て世帯・片働き世帯の税負担が増える懸念
一方で、これまで配偶者控除(最大38万円)の恩恵を受けていた専業主婦・専業主夫のいる家庭、育児中で就労が難しい家庭などは、廃止によって税負担が増加する可能性があります。特に子育て世帯への影響は大きいとして、廃止に慎重な意見も根強くあります。
📊 配偶者控除廃止で予想されること:メリット vs デメリット
| 視点 | メリット(廃止でプラス) | デメリット(廃止でマイナス) |
|---|---|---|
| 共働き世帯 | 不公平感の解消 | 変化なし(もともと受けられないため) |
| パート主婦世帯 | 働き控え解消・収入増 | 配偶者控除の恩恵がなくなる |
| 専業主婦世帯 | 特になし | 最大38万円の控除がなくなり増税 |
| 子育て世帯 | 特になし | 税負担が重くなるリスク |
| 社会全体 | 労働力の確保・人手不足の解消 | 廃止に代わる支援策が不十分な場合は少子化加速の懸念 |
配偶者控除廃止のメリット・デメリットを比較

配偶者控除の廃止をめぐる議論は、一概に「廃止すべき」「廃止すべきでない」と言い切れない複雑な問題をはらんでいます。ここでは廃止した場合のメリット・デメリットをより詳しく整理します。
📊 配偶者控除廃止:主なメリット一覧
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 共働き世帯との不公平解消 | 専業主婦世帯のみが受けていた二重控除が解消される |
| 働き控えの減少 | 年収の壁を気にせずフルタイムで働ける配偶者が増える |
| 女性のキャリアアップ促進 | 正社員化・長時間労働が促進される可能性 |
| 世帯収入の増加 | 控除の喪失分を超える収入増が見込まれるケースも |
| 国の財源確保 | 廃止により約6,300億円の税収増が試算されている |
📊 配偶者控除廃止:主なデメリット一覧
| デメリット | 内容 |
|---|---|
| 子育て世帯の税負担増 | 育児中で就労できない家庭は控除喪失分だけ損 |
| 少子化がさらに進む懸念 | 経済的負担増が出産・育児を躊躇させる可能性 |
| 就労促進効果が不透明 | 配偶者控除適用者数は2003〜2013年の10年間で20%減しているが、廃止の直接効果は不確かな面も |
| 新たな不公平感の発生 | 廃止の代替制度によっては別の格差が生まれる可能性も |
freeeの解説では「配偶者控除と配偶者特別控除の適用者は2014年時点で約1,500万人。廃止による税収増は計6,300億円と試算されているが、子育て世帯の負担増で少子化が深刻化するリスクもある」とされています。
廃止後の影響は世帯構成や収入状況によって大きく異なるため、一律に「廃止がいい・悪い」と断言することはできません。議論の行方を注視しながら、自分の家庭にとってどのような影響があるかをシミュレーションしておくことが大切です。
収入1000万円の場合、配偶者控除に代わる節税の考え方

収入が1,000万円を超えると配偶者控除が使えなくなる分、他の節税手段を最大限に活用することが重要です。ここでは、高収入の方が一般的に検討できる節税の方向性を整理します(※個別の税務判断については税理士への相談が確実です)。
📌 年収1,000万円超の方が活用を検討できる主な節税手段(一例)
| 手段 | 概要 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| iDeCo(個人型確定拠出年金) | 掛け金が全額所得控除になる老後積立制度 | 年収が高いほど節税効果が大きい |
| ふるさと納税 | 寄附金控除による住民税・所得税の軽減 | 収入が高い方が恩恵が大きい |
| 生命保険料控除 | 支払保険料の一部が所得控除 | 最大12万円の控除 |
| 住宅ローン控除 | 住宅ローン残高の一定割合を税額控除 | 所得制限あり(2,000万円以下) |
| 小規模企業共済(経営者向け) | 掛け金が全額所得控除になる経営者向け積立 | 法人代表者・個人事業主が対象 |
| 医療費控除 | 年間10万円超の医療費が控除対象 | 家族全員分が対象 |
配偶者控除が使えない代わりに、これらの制度を組み合わせることで、ある程度の節税効果を得られる可能性があります。特にiDeCoは、高収入であるほど節税効果が高くなる仕組みで、収入1,000万円超の方に向いていると一般的に言われています(ただし職業・雇用形態によって掛け金上限が異なります)。
また、配偶者控除の代わりに「扶養控除」を使える可能性も確認してみましょう。配偶者控除は配偶者に対する控除ですが、子どもや親を扶養している場合には別途「扶養控除」が適用できます。扶養控除には納税者本人の所得制限がないため、高収入の方でも問題なく利用できます。
配偶者控除廃止後に検討されている新たな制度とは

配偶者控除の廃止議論の中では、単なる廃止だけでなく「廃止後の代替制度」の検討も進んでいます。現時点では確定した情報ではありませんが、主に以下の2つの方向性が検討されていると報じられています。
①「移転的基礎控除」の導入案
夫婦それぞれが基礎控除を受けた後、控除しきれなかった部分をもう一方の配偶者の所得から控除できる仕組みです。たとえば収入が少ない配偶者が基礎控除を使い切れない場合、その余った控除分を高収入の配偶者に「移転」して控除できるというイメージです。
②「夫婦控除」の創設案
夫婦を一つの単位として扱い、夫婦の合算所得に対して一定額を控除する制度です。配偶者の収入に関係なく控除が受けられる点で、現行の「年収の壁」問題を根本的に解消できるとされています。
「いずれも、夫婦で受けられる控除額が世帯ごとに考えられているため、配偶者の収入金額に影響されず、世帯間で公平がたもたれるという考えです。ただし、二重控除の課題は是正されても、世帯による負担増や、所得調整の煩雑さなど、新たな課題が生じる可能性が指摘されています。」
— freee(https://www.freee.co.jp/kb/kb-payroll/spousal-exemptions-abolished/)
📊 廃止後の代替制度案の比較
| 制度案 | 内容 | メリット | 懸念点 |
|---|---|---|---|
| 移転的基礎控除 | 配偶者の余った基礎控除を移転 | 年収の壁を緩和できる | 計算が複雑になる |
| 夫婦控除の創設 | 夫婦合算所得に控除を適用 | 配偶者の収入に左右されない | 新たな不公平が生じる可能性も |
| 現行制度の拡充 | 壁の引き上げを継続 | 段階的で混乱が少ない | 根本的な問題解決にはならない |
いずれの案も一長一短あり、現時点では確定的なことは言えません。今後の国会審議・税制改正大綱の内容を継続してチェックすることをおすすめします。
総括:年収1000万 配偶者控除 廃止のまとめ

最後に記事のポイントをまとめます。
- 年収1,000万円(正確には合計所得金額1,000万円超)の場合、配偶者控除・配偶者特別控除ともに一切適用されない。
- 「配偶者控除が廃止」というのは、この「1,000万円超の人には適用なし」というルールを指す場合と、制度そのものの廃止議論を指す場合があり、混同しないことが重要だ。
- 給与年収が1,000万円でも合計所得金額は約805万円前後であり、この場合は配偶者控除を受けられる可能性がある。
- 合計所得金額1,000万円超に相当する給与年収の目安は約1,195万円(所得金額調整控除がある場合は約1,210万円)だ。
- 年収1,100万円・1,300万円など1,195万円超の給与年収の場合も、合計所得1,000万円超となり配偶者控除は適用外になる。
- 「1,000万円の壁」(納税者本人の所得制限)は、2025年の大きな税制改正後も変更されていない。
- 2025年改正で変わったのは「配偶者の年収基準(103万円→123万円、150万円→160万円)」であり、納税者本人の制限ではない。
- 配偶者控除の廃止時期は2026年5月現在で未定であり、廃止が決定したわけではない。
- 廃止された場合は年収の壁がなくなり女性の就労促進が期待される一方、子育て世帯・専業主婦世帯の税負担増が懸念されている。
- 年収1,000万円超で配偶者控除が使えない場合は、iDeCo・ふるさと納税・扶養控除(子どもや親が対象)などの節税手段を組み合わせることが一般的な対応策だ。
- 廃止後の代替制度として「移転的基礎控除」や「夫婦控除」の創設が議論されているが、いずれも現時点では確定していない。
- 自分の合計所得金額が1,000万円を超えるかどうかは、給与収入だけでなく副業・配当・不動産所得なども含めて確認する必要がある。
記事作成にあたり参考にさせて頂いたサイト
- https://www.obc.co.jp/360/list/post253
- https://www.bk.mufg.jp/column/others/b0095.html
- https://www.city.kunitachi.tokyo.jp/soshiki/Dept01/Div03/Sec02/gyomu/0332/sitominzeikeisannosikumi/1663651991895.html
- https://www.freee.co.jp/kb/kb-payroll/spousal-exemptions-abolished/
- https://www.jili.or.jp/lifeplan/houseeconomy/1034.html
- https://www.yayoi-kk.co.jp/kyuyo/oyakudachi/haigushakojo-nenshu/
- https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1191.htm
- https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/keikaku_kanshi/siryo/pdf/ka12-2.pdf
- https://mag.smarthr.jp/hr/labor/nenshu-no-kabe
- https://koyano-cpa.gr.jp/nobiyo-kaikei/column/3523/
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