ana の決算が丸わかり!最高益なのに来期減益予想のワケまで一気に解説
「ana の決算」と検索している人がまず知りたいのは、ANAホールディングスの最新決算が良かったのか、悪かったのか、そして次の業績見通しはどうなのかという点ではないでしょうか。2026年3月期のANAホールディングスは、売上高・営業利益・当期純利益が過去最高を更新し、表面上はかなり力強い決算でした。
一方で、2027年3月期は売上高こそ過去最高を見込むものの、燃油費高騰などの影響で営業利益・経常利益・純利益はいずれも減益予想です。この記事では、ANAの最新決算、決算日、2026年3月期の数字、2027年3月期の見通し、配当、株価を見るうえでの注意点まで、初めて読む人にもわかるように整理します。
| この記事のポイント |
|---|
| ✅ ANAの最新決算は2026年4月30日に発表された2026年3月期決算 |
| ✅ 2026年3月期は売上高2兆5,392億円、営業利益2,174億円で過去最高を更新 |
| ✅ 2027年3月期は売上高増加を見込む一方、燃油費高騰などで減益予想 |
| ✅ 配当は2026年3月期が65円、2027年3月期は年間60円予想 |
ana の決算でまず押さえるべき最新業績

- ANAの最新の決算は2026年3月期で売上高・利益ともに過去最高だった
- ANAの決算日は2026年4月30日で次の注目は四半期発表である
- ANAの2026年の決算は訪日需要とNCA連結化が大きな押し上げ要因だった
- 2026年3月期の売上高は2兆5,392億円で前期比12.3%増だった
- 営業利益2,174億円でも来期は1,500億円予想に下がる見通しだった
- 配当は65円に増額されたが2027年3月期は60円予想である
ANAの最新の決算は2026年3月期で売上高・利益ともに過去最高だった

「ana の決算」を一言でまとめるなら、2026年3月期はかなり強い決算だったが、2027年3月期は慎重な見通しです。ANAホールディングスは2026年4月30日に2026年3月期決算を発表し、売上高、営業利益、当期純利益のいずれも過去最高を更新しました。
特に目立つのは、売上高が2兆5,392億円まで伸びたことです。前期の2兆2,618億円から大きく増えており、航空需要の回復が数字にしっかり表れています。コロナ禍後の回復局面を超えて、次の成長段階に入っているようにも見えます。
ただし、決算を見るときは「過去最高だから安心」と単純に考えるのは少し早いです。ANAは2027年3月期について、売上高はさらに伸びる見通しを出している一方、営業利益や純利益は大きく減る予想を示しています。つまり、売上は伸びるが利益は圧迫されるという構図です。
この理由として大きいのが、燃油費の上昇リスクです。航空会社にとって燃料代は非常に大きな費用であり、原油価格や中東情勢の影響を受けやすい項目です。旅客需要が強くても、燃油費が大きく上がると利益を押し下げる可能性があります。
そのため、今回のANA決算は「好決算」だけで終わらせるよりも、過去最高の実績と、来期減益予想のギャップをどう見るかが重要です。投資目的で見る人も、単に売上高や純利益だけでなく、今後のコスト環境まで合わせて確認したほうがよいでしょう。
📊 2026年3月期の主要決算まとめ
| 項目 | 2026年3月期実績 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 2兆5,392億円 | +12.3% |
| 営業利益 | 2,174億円 | +10.6% |
| 経常利益 | 2,196億円 | +9.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,690億円 | +10.5% |
🧭 決算の見方
| 見るポイント | 今回のANA決算での意味 |
|---|---|
| 売上高 | 旅客需要や貨物収入を含めた事業規模 |
| 営業利益 | 本業でどれだけ稼げたか |
| 経常利益 | 本業以外の損益も含めた利益 |
| 純利益 | 最終的に会社に残った利益 |
| 来期予想 | 市場が今後を判断する材料 |
ANAホールディングスは2026年3月期について、売上高、営業利益、当期純利益が過去最高を更新したと発表しています。
参考:https://www.anahd.co.jp/group/pr/202604/20260430.html
ANAの決算日は2026年4月30日で次の注目は四半期発表である

「ANAの決算日はいつか?」という検索意図に対する答えは、今回の最新本決算でいえば2026年4月30日です。ANAホールディングスはこの日に、2026年3月期の決算を発表しました。
日本企業の本決算は、3月期決算企業であれば4月下旬から5月に発表されることが多いです。ANAホールディングスも3月期決算企業であり、2026年3月期の本決算は2026年4月30日に公表されています。
ただし、株価や業績を継続的に見る場合は、本決算だけではなく四半期決算も重要です。四半期決算とは、1年を4つの期間に分けて業績を確認する発表のことです。航空会社の場合、夏休み、年末年始、春休みなどの繁忙期が業績に影響しやすいため、四半期ごとの動きにも注目が集まります。
特にANAは、2027年3月期について減益予想を出しています。したがって、次の四半期決算では「燃油費の影響がどれくらい出ているか」「国際線需要は引き続き強いか」「貨物需要は回復しているか」といった点が見られる可能性があります。
投資判断をする場合、本決算の数字だけで結論を出すのではなく、次の四半期で会社予想に対して順調に進んでいるかを確認することが大切です。特に航空業界は外部環境の影響を受けやすいため、最新の会社発表や適時開示を追う姿勢が必要になります。
📅 ANA決算日の整理
| 種類 | 対象期間 | 発表日・情報 |
|---|---|---|
| 最新本決算 | 2026年3月期 | 2026年4月30日 |
| 決算説明会資料 | 2026年3月期 | 2026年4月30日に掲載 |
| 決算説明会Q&Aなど | 2026年3月期 | 2026年5月12日に掲載 |
| 月次輸送実績 | 2026年4月分 | 2026年5月18日に掲載 |
🔎 決算発表で見るべき順番
| 順番 | 見る内容 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 決算短信 | 公式な数字を確認できる |
| 2 | 決算説明会資料 | 経営側の説明を把握できる |
| 3 | Q&A | 投資家が気にした論点がわかる |
| 4 | 月次輸送実績 | 足元の需要を確認できる |
| 5 | 株価反応 | 市場がどう受け止めたかを見られる |
ANAグループのIRページでは、2026年4月30日に決算説明会資料、2026年5月12日に解説資料やQ&Aが掲載されたことが確認できます。
参考:https://www.ana.co.jp/group/investors/
ANAの2026年の決算は訪日需要とNCA連結化が大きな押し上げ要因だった

ANAの2026年3月期決算が強かった理由は、主に旅客需要の増加とNCAの連結化効果です。NCAとは日本貨物航空のことで、ANAグループの貨物事業強化に関わる重要な存在です。
まず、旅客需要については、訪日需要が大きな追い風になりました。日本を訪れる外国人旅行者が増えたことで、国際線旅客の需要が堅調に推移しました。また、日本発のレジャー需要も取り込めたことで、国際線の旅客数と収入が前期を上回りました。
国内線旅客も、レジャー需要の喚起やセール施策によって堅調でした。ANA SUPER VALUEセールなどを通じて早期需要を取り込み、旅客数と収入の増加につなげています。国内線は国際線ほど大きく伸びる局面ではないかもしれませんが、安定的な収益基盤として機能したと見られます。
そしてもう一つ大きいのが、NCAの連結化です。NCAの収入が加わったことで、航空事業全体の売上高が押し上げられました。貨物需要には変動もありますが、旅客だけでなく貨物も含めた事業ポートフォリオの広がりが、売上高の増加に貢献した形です。
ただし、貨物についてはすべてが好調だったわけではありません。ANAブランドの国際線貨物では、輸送重量は増えた一方、自動車関連やEコマース需要の減退などにより収入は前期を下回りました。ここは、今後の業績を見るうえで注意したいポイントです。
✈️ 増収要因の整理
| 要因 | 内容 | 決算への影響 |
|---|---|---|
| 訪日需要 | 海外から日本への旅行需要が堅調 | 国際線旅客収入を押し上げ |
| 日本発レジャー需要 | 海外旅行・国内旅行需要を取り込み | 旅客数増加に貢献 |
| 国内線施策 | セールや臨時便などで需要を喚起 | 国内線収入を下支え |
| NCA連結化 | 日本貨物航空の収入が加わる | 航空事業売上を押し上げ |
| 欧州路線拡大 | 新規就航・増便 | 国際線の成長に寄与 |
📦 旅客と貨物の見え方
| 区分 | 2026年3月期の状況 | 注意点 |
|---|---|---|
| 国際線旅客 | 訪日需要などで好調 | 為替や燃油費の影響を受けやすい |
| 国内線旅客 | レジャー需要で堅調 | 人口動態や価格競争に注意 |
| ANA貨物 | 輸送重量は増加 | 収入は一部需要減で下落 |
| NCA | グループ収入に貢献 | 貨物市況の変動が影響する |
| LCC・関連ブランド | Peachが堅調 | AirJapanはブランド休止 |
2026年3月期の売上高は2兆5,392億円で前期比12.3%増だった

2026年3月期のANAホールディングスの売上高は、2兆5,392億円でした。前期比では12.3%増です。かなり大きな規模の増収であり、航空需要の回復と事業拡大が数字に表れています。
前期の2025年3月期は売上高2兆2,618億円でした。そこから2,773億円増えているため、単なる微増ではありません。航空会社としての需要回復だけでなく、NCAの連結化など構造的な増収要因もあったと考えられます。
売上高を見るときに大切なのは、「売上が増えた理由」です。値上げだけで増えたのか、利用者数が増えたのか、事業領域が広がったのかによって、今後の見方は変わります。ANAの場合、訪日需要、国際線旅客、国内線レジャー需要、NCA連結化が複合的に効いています。
また、2027年3月期の売上高予想は2兆7,700億円です。つまり、会社側は次の期も売上高の過去最高更新を見込んでいます。売上面だけを見ると、成長トレンドが続く見通しです。
一方で、売上高が伸びても利益が伸びるとは限りません。2027年3月期は燃油費高騰などを織り込み、利益面では減益予想です。したがって、ANAの決算では「売上高の成長」と「利益率の低下」を分けて見る必要があります。
📈 売上高の推移
| 決算期 | 売上高 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2023年3月期 | 1兆7,074億円 | +67.3% |
| 2024年3月期 | 2兆559億円 | +20.4% |
| 2025年3月期 | 2兆2,618億円 | +10.0% |
| 2026年3月期 | 2兆5,392億円 | +12.3% |
| 2027年3月期予想 | 2兆7,700億円 | +9.1% |
🧮 売上高を見るときの注意点
| 視点 | 重要な理由 |
|---|---|
| 前期比 | 成長しているかがわかる |
| 利益率 | 売上が利益につながっているかがわかる |
| セグメント別 | どの事業が伸びたかを見られる |
| 一時要因 | 連結化など特殊要因を確認できる |
| 来期予想 | 成長が続く見込みかを見られる |
ANAグループの業績ページでは、2026年3月期の売上高が2兆5,392億円、前期比12.3%増と示されています。
参考:https://www.ana.co.jp/group/investors/personal/ana_earnings/
営業利益2,174億円でも来期は1,500億円予想に下がる見通しだった

ANAの2026年3月期営業利益は2,174億円でした。前期比では10.6%増です。本業でしっかり利益を出したという意味では、かなり良い数字といえます。
しかし、2027年3月期の営業利益予想は1,500億円です。これは2026年3月期実績の2,174億円から大きく下がる見通しで、前期比では31.0%減にあたります。売上高は増えるのに営業利益が減るため、ここが今回の決算で最も注意したいポイントです。
利益が下がる主な要因として、ANAは中東情勢による燃油費高騰などの影響を挙げています。航空会社は燃料コストの影響を強く受けるため、需要が強くてもコスト上昇が利益を削る可能性があります。
また、国際線や貨物の拡大には、機材、人件費、整備費、空港関連費用なども関係します。売上を伸ばすための投資や運航規模拡大が、短期的には費用増につながることもあります。もちろん、これらがすべて今回の減益予想の直接要因とは言い切れませんが、一般的に航空業では収入と費用のバランスが重要です。
つまり、ANAの決算を見るうえでは、売上高の過去最高更新よりも、利益率がどこまで維持できるかが次の焦点になります。とくに2027年3月期は、四半期ごとに燃油費、旅客単価、搭乗率、貨物市況を確認する必要がありそうです。
🔥 営業利益の比較
| 決算期 | 営業利益 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2024年3月期 | 2,079億円 | – |
| 2025年3月期 | 1,966億円 | -5.4%程度 |
| 2026年3月期 | 2,174億円 | +10.6% |
| 2027年3月期予想 | 1,500億円 | -31.0% |
⚖️ 売上と利益のギャップ
| 項目 | 2026年3月期 | 2027年3月期予想 | 見方 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2兆5,392億円 | 2兆7,700億円 | 増収見通し |
| 営業利益 | 2,174億円 | 1,500億円 | 減益見通し |
| 経常利益 | 2,196億円 | 1,370億円 | 大幅減益 |
| 純利益 | 1,690億円 | 960億円 | 大幅減益 |
| 1株配当 | 65円 | 60円 | 減配予想 |
配当は65円に増額されたが2027年3月期は60円予想である

ANAホールディングスは、2026年3月期の配当について1株あたり65円に増額しました。当初の利益計画を上回ったことを踏まえた対応です。前期の年間配当は60円だったため、5円の増配となります。
配当を重視する人にとって、増配はわかりやすいプラス材料です。業績が良く、会社が株主還元を強めたと受け止めることができます。ただし、次期である2027年3月期は年間60円の予想です。
2027年3月期は、中間配当30円、期末配当30円の合計60円を見込んでいます。今期から中間配当制度を導入するとされているため、配当の受け取りタイミングにも変化があります。年間額だけでなく、中間・期末の配分も確認しておきたいところです。
ここで注意したいのは、2026年3月期の65円は「好決算を受けた増額」であり、2027年3月期は減益予想を踏まえた60円予想である点です。減配という見方もできますが、前期の当初水準に戻るような位置づけとも考えられます。
投資目的でANAを見る場合、配当利回りだけで判断するのは危険です。航空会社は景気、燃油、為替、地政学リスクの影響を受けやすいため、配当の継続性を見るには利益水準とキャッシュフローも合わせて確認する必要があります。
💰 配当の推移と予想
| 決算期 | 1株配当 | 補足 |
|---|---|---|
| 2024年3月期 | 50円 | 回復局面での配当 |
| 2025年3月期 | 60円 | 増配 |
| 2026年3月期 | 65円 | 利益計画超過で増額 |
| 2027年3月期予想 | 60円 | 中間30円・期末30円予定 |
✅ 配当を見るときのチェック項目
| チェック項目 | 見る理由 |
|---|---|
| 配当額 | 株主還元の水準を確認 |
| 配当性向 | 利益に対して無理がないかを見る |
| 利益予想 | 将来の配当余力に関係 |
| フリーCF | 現金創出力を見る |
| 有利子負債 | 財務負担を確認 |
ana の決算から読む今後の業績と注意点

- 2027年3月期は売上高2兆7,700億円でも減益予想である
- 国際線旅客は訪日需要と欧州路線拡大が成長材料である
- 国内線はレジャー需要を取り込んだが大きな伸びは施策次第である
- 貨物事業はNCA連結で厚みが出たが市況変動には注意が必要である
- 財務体質は自己資本比率37.7%まで改善している
- 株価を見るならPER・PBR・配当利回りだけでなく減益予想も確認すべきである
- 総括:ana の決算のまとめ
2027年3月期は売上高2兆7,700億円でも減益予想である

ANAホールディングスの2027年3月期見通しで最も特徴的なのは、売上高は増えるのに利益は減るという点です。売上高は2兆7,700億円を計画しており、これは2026年3月期を上回る過去最高水準です。
しかし、営業利益は1,500億円、経常利益は1,370億円、親会社株主に帰属する当期純利益は960億円の見通しです。2026年3月期と比べると、利益面はかなり弱い予想になっています。
この背景には、中東情勢による燃油費高騰などの影響があります。ANAは中東情勢の影響について、第2四半期以降に段階的に収束し、下期には正常化へ向かうという前提を置いています。ただし、この前提は外部環境次第で変わる可能性があります。
航空会社の業績は、自社努力だけでなく、原油価格、為替、海外情勢、旅行需要、空港発着枠、機材納入など多くの要因に左右されます。そのため、2027年3月期の予想は「会社が現時点で置いている前提」として見るのがよいでしょう。
投資家目線では、2027年3月期の四半期決算で、会社予想に対して進捗が順調かを確認することが大切です。特に営業利益率がどの程度保てているか、燃油費の影響を価格転嫁やコスト削減で吸収できているかが注目点になります。
📌 2027年3月期の業績予想
| 項目 | 2027年3月期予想 | 2026年3月期実績 | 増減 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2兆7,700億円 | 2兆5,392億円 | +2,308億円 |
| 営業利益 | 1,500億円 | 2,174億円 | -674億円 |
| 経常利益 | 1,370億円 | 2,196億円 | -826億円 |
| 純利益 | 960億円 | 1,690億円 | -730億円 |
🛫 来期予想を読むポイント
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 売上は強気 | 旅客・貨物需要の継続を見込む |
| 利益は慎重 | 燃油費高騰などを織り込み |
| 下期正常化前提 | 中東情勢の影響収束を想定 |
| 配当は60円 | 安定配当方針を継続 |
| 四半期確認が重要 | 予想とのズレを追う必要がある |
国際線旅客は訪日需要と欧州路線拡大が成長材料である

ANAの2026年3月期決算で、国際線旅客は非常に重要な成長材料でした。訪日需要や日本発のレジャー需要を取り込み、旅客数と収入が前期を上回りました。
特に欧州路線が好調だった点は注目です。2024年度下期から欧州3路線を新規就航したことなどが、国際線収入を押し上げました。国際線は単価が高くなりやすく、収益に与える影響も大きい分野です。
また、路線ネットワークでは、成田=香港線、羽田=香港線、成田=パース線、成田=ムンバイ線、成田=ブリュッセル線などで増便が行われました。需要のある地域へ供給を増やすことで、収益機会を取りに行った形です。
サービス面でも、シンガポール航空との共同事業契約、機内高速インターネットの無料化、動画配信サービスの導入などが進められています。これらはすぐに利益へ直結するとは限りませんが、顧客満足度や競争力に関係する取り組みです。
ただし、国際線は為替、燃油、地政学リスクの影響を強く受けます。訪日需要が強い一方で、燃油費が上がると利益を圧迫します。したがって、国際線はANAの成長エンジンであると同時に、外部環境に左右されやすい領域でもあります。
🌏 国際線旅客の主な材料
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 訪日需要 | 海外から日本への旅行需要が堅調 |
| 日本発レジャー | 海外旅行需要を取り込み |
| 欧州路線 | 新規就航・増便で好調 |
| アジア路線 | 香港などで増便 |
| サービス強化 | Wi-Fi無料化や共同運賃など |
🧩 国際線を見るときのマトリクス
| 観点 | プラス材料 | 注意材料 |
|---|---|---|
| 需要 | 訪日旅行者の増加 | 景気悪化で旅行控えの可能性 |
| 単価 | 国際線は収益性が高い傾向 | 競争激化で単価下落の可能性 |
| コスト | 供給拡大で売上増 | 燃油費・人件費が重い |
| 路線 | 欧州・アジア増便 | 地政学リスクに注意 |
| サービス | 顧客満足度向上 | 投資コストが先行する可能性 |
国内線はレジャー需要を取り込んだが大きな伸びは施策次第である

国内線旅客も、2026年3月期のANA決算を支えました。ANA SUPER VALUEセールを継続的に実施し、レジャー需要の喚起と早期取り込みに努めたことが、旅客数と収入の増加につながりました。
国内線は、国際線と比べると地政学リスクの影響を受けにくい面があります。一方で、日本国内の人口動態や旅行需要、価格競争の影響を受けやすい領域でもあります。つまり、安定感はあるものの、大きな成長には工夫が必要です。
ANAは、羽田=新千歳線や羽田=福岡線などを増便し、高需要期には臨時便を設定しました。一方で、機材の小型化なども行い、需要と供給を合わせる取り組みを進めています。航空会社にとって、空席を減らしつつ単価を保つことは非常に重要です。
サービス面では、国内線の機内Wi-Fiで動画視聴可能な高速インターネット環境を整えたほか、地域創生を訴求する特別デザイン機「ANAふるさとJET」の運航も始めました。こうした取り組みは、単なる移動手段から体験価値を高める方向の施策と見られます。
今後の国内線を見るうえでは、出張需要、観光需要、地方路線の採算性がポイントです。特に地方への人流拡大は、航空会社単独ではなく自治体や観光施策とも関係します。ANAがどの路線に力を入れるかは、今後の収益性を見るうえで参考になります。
🗾 国内線の主な取り組み
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| セール施策 | ANA SUPER VALUEセールで需要喚起 |
| 増便 | 羽田=新千歳、羽田=福岡など |
| 臨時便 | 高需要期を中心に設定 |
| 機材調整 | 小型化などで需給適合 |
| サービス | 高速Wi-FiやANAふるさとJET |
📍 国内線の注目ポイント
| 視点 | 内容 |
|---|---|
| レジャー需要 | 旅行需要の強さを確認 |
| ビジネス需要 | 出張回復がどこまで続くか |
| 地方路線 | 採算性と地域連携が重要 |
| 単価 | セール依存になりすぎないか |
| 搭乗率 | 供給と需要が合っているか |
貨物事業はNCA連結で厚みが出たが市況変動には注意が必要である

ANAの2026年3月期決算では、貨物事業も重要な論点です。特にNCAが連結子会社となったことで、航空事業の売上に厚みが出ました。旅客だけでなく貨物も含めた事業展開は、収益源の分散という意味でプラス材料です。
一方で、貨物事業は市況の影響を強く受けます。ANAブランドの国際線貨物では、アジア発北米向け貨物の取り込みを強化したことで輸送重量は増えました。しかし、自動車関連やEコマース需要の減退などにより、収入は前期を下回っています。
NCAについても、米国の関税政策による中国発北米向け三国間貨物の需要減退の影響を受けました。ただし、その後は徐々に回復基調にあるとされています。10月以降はアジア発欧米向け貨物などの需要を取り込んだことも示されています。
貨物は旅客と違い、世界的な在庫循環、貿易政策、関税、EC需要、製造業の動向に左右されます。ANAにとってNCA連結は大きな強化材料ですが、毎期安定して伸び続けるとは限りません。
今後のポイントは、NCAとの連携効果がどの程度出るかです。ANAとのコードシェアや路線ネットワークの調整によって、グループ全体で貨物収益を高められるかが注目されます。旅客と貨物の両輪で成長できれば、売上の安定性は高まりやすくなります。
📦 貨物事業の整理
| 区分 | 2026年3月期の状況 |
|---|---|
| ANAブランド貨物 | 輸送重量は増加、収入は減少 |
| NCA | 連結化で売上に貢献 |
| 北米向け貨物 | 一部需要減退の影響 |
| 欧米向け貨物 | 10月以降に需要を取り込み |
| コードシェア | ANAとの連携を開始 |
🔍 貨物事業の注意点
| 注意点 | 理由 |
|---|---|
| 関税政策 | 国際貨物流動に影響 |
| Eコマース需要 | 収入変動の要因 |
| 自動車関連需要 | 景気や生産動向に左右 |
| 燃油費 | 貨物輸送コストにも影響 |
| 供給調整 | 収益性確保に重要 |
財務体質は自己資本比率37.7%まで改善している

ANAの決算で見逃せないのが、財務体質の改善です。2026年3月期の自己資本比率は37.7%まで改善しました。自己資本比率とは、総資産のうち自己資本がどれくらいあるかを示す指標です。
前期の自己資本比率は31.2%でした。そこから37.7%へ上昇しているため、財務の安定感は増していると見られます。コロナ禍で航空業界は大きな打撃を受けましたが、ANAは回復局面で利益を積み上げ、財務改善を進めてきた形です。
総資産は3兆9,551億円、純資産は1兆5,026億円となりました。負債は前期末比で減少し、有利子負債も減っています。航空会社は機材投資が大きく、負債が重くなりやすい業種なので、有利子負債の減少は注目に値します。
キャッシュフロー面では、営業活動によるキャッシュフローが4,434億円の収入、投資活動によるキャッシュフローが4,152億円の支出、フリーキャッシュフローが282億円の収入でした。フリーキャッシュフローとは、ざっくり言えば事業で稼いだ現金から投資支出を引いたものです。
ただし、現金及び現金同等物の期末残高は前期末比で減少しています。投資や財務活動による支出もあるため、利益だけでなく現金の動きも合わせて見ることが大切です。ANAの財務は改善していますが、航空業界の特性上、今後も投資負担や外部環境には注意が必要です。
🏦 財務状態の主な数字
| 項目 | 2026年3月期 |
|---|---|
| 総資産 | 3兆9,551億円 |
| 負債 | 2兆4,524億円 |
| 純資産 | 1兆5,026億円 |
| 自己資本比率 | 37.7% |
| 有利子負債 | 1兆1,717億円 |
💵 キャッシュフローの整理
| 項目 | 金額 | 意味 |
|---|---|---|
| 営業CF | 4,434億円 | 本業で得た現金 |
| 投資CF | -4,152億円 | 機材など投資による支出 |
| 財務CF | -1,593億円 | 借入返済や配当など |
| フリーCF | 282億円 | 営業CFと投資CFの合計 |
| 現金期末残高 | 7,363億円 | 期末時点の現金等 |
株価を見るならPER・PBR・配当利回りだけでなく減益予想も確認すべきである

ANAホールディングスの株価を見る場合、PER、PBR、配当利回りなどの指標を確認する人は多いでしょう。リサーチ時点の株価情報では、株価は2,874.5円、予想PERは13倍台、PBRは1倍前後、配当利回りは2%前後の水準として示されています。
PERとは、株価が利益の何倍まで買われているかを見る指標です。PBRは、株価が会社の純資産に対してどれくらいの水準かを見る指標です。配当利回りは、株価に対して年間配当がどれくらいあるかを示します。
ただし、ANAの場合は2027年3月期に大幅減益予想が出ています。そのため、過去実績ベースの指標だけを見ると判断を誤る可能性があります。たとえば、2026年3月期の利益は過去最高ですが、2027年3月期の純利益予想は960億円です。
株価は過去の実績だけでなく、将来の見通しを織り込みながら動きます。したがって、ANA株を見るなら「2026年3月期が良かった」だけでなく、「2027年3月期の減益を市場がどこまで織り込んでいるか」という視点が必要です。
また、航空株は燃油費、為替、旅行需要、地政学リスクに左右されやすいです。短期的な株価変動も大きくなりやすいため、投資判断は最新の開示資料やリスク要因を確認したうえで、自分の責任で行う必要があります。
📊 株価指標を見る基本
| 指標 | 意味 | ANAを見るときの注意点 |
|---|---|---|
| PER | 利益に対する株価水準 | 来期減益予想を反映して見る |
| PBR | 純資産に対する株価水準 | 財務改善との関係を見る |
| 配当利回り | 配当に対する投資魅力 | 60円予想の継続性を確認 |
| ROE | 自己資本でどれだけ稼いだか | 来期は低下見通しに注意 |
| 自己資本比率 | 財務安定性 | 37.7%まで改善 |
⚠️ 投資判断前のチェックリスト
| チェック | 内容 |
|---|---|
| ✅ 最新決算 | 2026年3月期の実績を確認 |
| ✅ 来期予想 | 2027年3月期の減益予想を確認 |
| ✅ 燃油費 | コスト上昇リスクを見る |
| ✅ 旅客需要 | 国際線・国内線の需要を見る |
| ✅ 配当方針 | 60円予想の背景を見る |
| ✅ 財務 | 自己資本比率や有利子負債を見る |
総括:ana の決算のまとめ

最後に記事のポイントをまとめます。
- ANAの最新決算は2026年4月30日に発表された2026年3月期決算である。
- 2026年3月期の売上高は2兆5,392億円で前期比12.3%増である。
- 営業利益は2,174億円で前期比10.6%増である。
- 経常利益は2,196億円、純利益は1,690億円でいずれも増益である。
- 売上高、営業利益、当期純利益はいずれも過去最高を更新した。
- 増収の主因は訪日需要、レジャー需要、NCA連結化である。
- 国際線旅客は欧州路線拡大や訪日需要が追い風である。
- 国内線はセール施策や増便、臨時便で需要を取り込んだ。
- 貨物事業はNCA連結で厚みが出たが、市況変動には注意が必要である。
- 2027年3月期は売上高2兆7,700億円を見込むが、利益は減益予想である。
- 減益予想の主因は中東情勢による燃油費高騰などである。
- 2026年3月期の配当は65円に増額された。
- 2027年3月期の配当予想は中間30円、期末30円の年間60円である。
- 自己資本比率は37.7%まで改善し、財務体質は強化されている。
- ANAの株価を見る際は過去最高益だけでなく、来期減益予想と燃油費リスクも確認すべきである。
- https://www.ana.co.jp/group/investors/irdata/summary/
- https://www.anahd.co.jp/group/pr/202604/20260430.html
- https://minkabu.jp/stock/9202/settlement
- https://finance.yahoo.co.jp/quote/9202.T/financials
- https://froggy.smbcnikko.co.jp/59157/
- https://kabutan.jp/stock/finance?code=9202
- https://www.ana.co.jp/group/investors/personal/ana_earnings/
- https://www.ana.co.jp/group/investors/
- https://www.nikkei.com/nkd/company/?scode=9202
- https://www.youtube.com/watch?v=aEV2JMpnexo
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