日本を代表する半導体メーカー「ルネサスエレクトロニクス(証券コード:6723)」の決算が、ここ数年で大きく動いています。2025年12月期には実に6年ぶりの最終赤字を計上し、投資家や業界関係者の間で大きな話題になりました。その赤字の背景には、協業先の米企業が経営破綻するという想定外の出来事があり、単純な業績悪化とは一線を画す事情が絡んでいます。一方で、2026年第1四半期(1〜3月)の決算は売上高が前年同期比23.2%増、営業利益は4.2倍という驚くべき回復ぶりを見せており、「なぜここまで急速に回復したのか」という点も注目を集めています。

この記事では、ルネサスの直近決算の数字を丁寧に読み解きながら、赤字に至った真の原因、2026年以降の見通し、事業セグメントごとの動向、財務体質の変化まで、初めて調べる方にも分かりやすく網羅的に解説します。株式投資の参考情報として、あるいは半導体業界の動向把握として、ぜひ最後まで読んでみてください。

この記事のポイント
✅ 2025年12月期に6年ぶり赤字となった本当の理由(ウルフスピード破綻で2,366億円の損失)
✅ 2026年Q1決算で売上高23.2%増・営業利益4.2倍と急回復した要因
✅ 自動車向けと産業・IoT向け、2セグメントの最新動向と今後の見通し
✅ 過去5年間の業績推移・財務状況・キャッシュフローを一覧で確認
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ルネサスの決算を読み解く!赤字と急回復の真相

ルネサスの決算を読み解く!赤字と急回復の真相
  1. ルネサスの決算発表はいつ?2026年最新スケジュール
  2. ルネサスの決算は赤字だった?2025年12月期の結果を詳しく解説
  3. ルネサスが赤字になったのはなぜ?主な原因を深掘り
  4. ルネサスの2026年第1四半期決算は大幅回復を達成
  5. 自動車向けと産業・IoT向け、2セグメントの決算動向
  6. ルネサスのIR情報と投資家が注目すべきポイント

ルネサスの決算発表はいつ?2026年最新スケジュール

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスの決算発表はいつ?2026年最新スケジュール

ルネサスエレクトロニクスは12月決算企業(毎年1月〜12月が会計年度)です。決算発表のスケジュールは、通常は以下のような流れで行われます。

📅 ルネサスの主な決算発表スケジュール(実績ベース)

決算種別 対象期間 発表日(実績)
2025年12月期 通期決算 2025年1月〜12月 2026年2月5日
2026年12月期 第1四半期決算 2026年1月〜3月 2026年4月24日
2025年12月期 第3四半期累計 2025年1月〜9月 2025年10月30日
2025年12月期 第2四半期累計 2025年1月〜6月 2025年7月25日

2026年12月期の第1四半期(1〜3月)決算は2026年4月24日(木)午前9時に発表されました。同日に決算説明会資料と業績予想に関するお知らせも一斉に開示されています。

重要なのは、ルネサスが翌四半期累計期間の業績予想をレンジ形式で開示する方針を採っているという点です。一般的な日本企業のように通期の数値予想を一度に出すのではなく、直近の四半期単位でレンジ予想を示すスタイルであるため、「2026年通期の業績見通しが未開示」という状況が続いています。この点は、他の日本の大手製造業とは少し異なる情報開示スタイルです。

「2026年12月期第2四半期および通期の業績予想は開示されていません。当社グループは翌四半期累計期間の業績予想をレンジ形式で開示する方針ですが、本資料では具体的な数値は示されていません。」
(引用元:Yahoo!ファイナンス https://finance.yahoo.co.jp/quote/6723.T/financials

決算短信はIFRS(国際会計基準)に基づいて作成されており、日本の独自会計基準とは一部計算方法が異なります。「経常益」の欄には「税引き前利益」が入るなど、読み方に慣れていない方は最初に注意が必要です。


ルネサスの決算は赤字だった?2025年12月期の結果を詳しく解説

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスの決算は赤字だった?2025年12月期の結果を詳しく解説

結論からいうと、2025年12月期(2025年1月〜12月)は最終赤字でした。純損益は517億円の赤字となり、これは前年(2190億円の黒字)から一転してのマイナスです。黒字から赤字への転落は2019年以来、実に6年ぶりのことで、業界内外に大きなインパクトを与えました。

📊 2025年12月期 通期決算サマリー

項目 2025年12月期 2024年12月期 前期比
売上高 1兆3,212億円 1兆3,485億円 △2.0%
営業利益 2,011億円 2,230億円 △9.8%
経常利益(税引き前利益) △302億円 2,638億円
純利益 △517億円 2,190億円
1株当たり利益 △28.65円 122.51円
配当金(1株当たり) 28円 28円 変わらず

特徴的なのは、営業利益ベースでは2,011億円の黒字を維持しているのに、最終損益が赤字になっているという点です。これは、営業利益の下の段階で大きな特別損失が発生したためです。売上高も前期比2.0%の微減にとどまっており、本業の収益力が激しく崩れたわけではないことが分かります。


ルネサスが赤字になったのはなぜ?主な原因を深掘り

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスが赤字になったのはなぜ?主な原因を深掘り

6年ぶりの最終赤字に至った最大の要因は、米半導体メーカー「ウルフスピード(Wolfspeed)」の経営破綻です。ルネサスはEV(電気自動車)向け次世代パワー半導体の量産に向けてウルフスピードと協業していましたが、同社が2025年6月に経営破綻したことで、ルネサスは2,366億円という巨額の損失を一括計上することになりました。

🔍 赤字の主な原因まとめ

要因 概要 損失規模(概算)
ウルフスピード破綻損失 EV向けパワー半導体協業先が経営破綻 約2,366億円
自動車市場の低迷 自動車向け売上高が前期比△8.9% 売上減少分
EV市場の失速と中国勢台頭 パワー半導体事業の収益化が遅れ 複合的影響

ウルフスピードとの協業には約900億円の投資も行っており、山梨県甲斐市の甲府工場でパワー半導体の量産を目指していましたが、2025年時点でまだ量産には至っていません。EV市場が期待ほど拡大せず、中国メーカーが低価格品で市場を席巻する流れの中で、パワー半導体ビジネスの見直しを余儀なくされた形です。

また、同じ2026年2月5日の決算発表日には、タイミング部品事業を米サイタイム社に約30億ドル(約4,700億円)で売却するという大型の事業再編も発表されました。この事業は2019年に買収したものですが、マイコンやアナログ半導体といった「中核事業への集中」を優先する方針のもとで売却を決断したとのことです。

「柴田英利社長は5日の決算説明会で『自動車向けは上がり下がりがあるが、産業向けは、データセンターやAI向けを中心に力強い伸びが見込める』と話した。」
(引用元:朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/ASV250RGFV25ULFA00SM.html

このように、ルネサスの赤字は「本業が傾いた」というよりも、戦略的投資先の失敗と事業ポートフォリオの見直しが重なったことによる特殊要因が大きく、その点を見落とすと実態を誤って理解するリスクがあります。


ルネサスの2026年第1四半期決算は大幅回復を達成

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスの2026年第1四半期決算は大幅回復を達成

暗いニュースが続いた2025年12月期から一転、2026年第1四半期(2026年1月〜3月)は目を見張るほどの業績回復を示しました。この結果は2026年4月24日に発表されています。

📊 2026年Q1決算 前年同期比較

項目 2026年Q1(1〜3月) 2025年Q1(1〜3月) 前年同期比
売上高 3,803億円 3,088億円 +23.2%
営業利益 906億円 215億円 +4.2倍
経常利益(税引き前) 845億円 268億円 +3.2倍
純利益 681億円 260億円 +2.6倍
売上営業利益率 23.8% 7.0% +16.8pt
Non-GAAP営業利益率 33.7% 27.2% +6.5pt

売上高は3期ぶりに過去最高を更新し、経常利益(税引き前)は216%の大幅増益、最終利益も162%の増益という結果です。Non-GAAP営業利益率が33.7%に達したことは、コスト構造の改善が着実に進んでいることを示しています。

回復の背景には、自動車向けと産業・インフラ・IoT向けの両方で需要が増加したことがあります。特に産業・IoT向けは前年同期比32.0%増と高い伸びを示しており、AIやデータセンター関連の需要拡大が追い風になっていると見られます。

財務面でも改善が見られ、親会社所有者帰属持分比率(自己資本比率)は60.1%に上昇(前期末比+1.6pt)、有利子負債は1.9%減少、D/Eレシオ(負債資本倍率)は0.47倍に改善しています。


自動車向けと産業・IoT向け、2セグメントの決算動向

【AI】【業務効率化】【職場】自動車向けと産業・IoT向け、2セグメントの決算動向

ルネサスの事業は大きく2つのセグメントに分かれています。それぞれの動向を理解することが、ルネサスの決算を深く読むうえで欠かせません。

📊 ルネサスの2事業セグメント概要

セグメント 主な製品・対象 2026年Q1売上成長率
自動車向け事業 車載制御・車載情報機器向け半導体(マイコン、SoC等) +10.6%
産業・インフラ・IoT向け事業 産業機器・データセンター・IoTデバイス向け半導体 +32.0%

自動車向け事業は、電動化・自動運転の流れの中で長期的な成長が期待される分野ですが、2024〜2025年にかけては自動車メーカーの在庫調整や生産台数の落ち込みが直撃し、売上高が前期比8.9%減という厳しい状況でした。2026年Q1は回復に転じたものの、EV市場の不透明感は依然として残っています。

一方で、産業・インフラ・IoT向け事業は力強い回復を見せています。特にデータセンターやAI向けの需要増加が大きく、この分野の成長がルネサス全体の業績を牽引する構図になっています。柴田社長が決算説明会で「産業向けはAI向けを中心に力強い伸びが見込める」と述べているように、AI関連の需要が同社の追い風になっていることは間違いありません。

🔍 各セグメントの今後の見通し(現時点での推測含む)

✅ 自動車向け:短期的には市場環境に左右されやすいが、自動化・電動化の長期トレンドは継続
✅ 産業・IoT向け:AI・データセンター需要の恩恵を受けやすく、中期的に伸びが期待される
✅ パワー半導体:甲府工場での量産化が課題。今後の動向に注目が集まる

また、2026年5月にはギリシャのIrida Labs(AI視覚認識システム専門)の買収を完了しており、AI関連技術の強化にも積極的に動いています。


ルネサスのIR情報と投資家が注目すべきポイント

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスのIR情報と投資家が注目すべきポイント

ルネサスのIR(投資家向け広報)活動は、公式サイトの「投資家情報」ページや適時開示を通じて行われています。ただし、公式IRページへのアクセスは403エラーとなる場合があるため、一般の個人投資家にはYahoo!ファイナンスや日本経済新聞の会社情報ページを通じて情報収集する方が現実的かもしれません。

📋 2026年の主な適時開示一覧(日経電子版より)

発表日 内容
2026年4月24日 2026年12月期 第1四半期決算短信(IFRS、連結)
2026年4月24日 2026年12月期第1四半期 決算説明会資料
2026年4月24日 業績予想に関するお知らせ
2026年3月25日 コーポレート・ガバナンスに関する報告書
2026年4月10日 発行登録書(株券・社債券等)の取り下げ・新たな登録

※引用元:日本経済新聞 電子版 IR情報 https://www.nikkei.com/nkd/company/kigyo/?scode=6723

投資家の観点で注目すべき点としては、①2026年通期の業績予想が非開示(レンジ形式での四半期ごとの開示)という情報量の少なさ、②パワー半導体事業の今後の戦略(甲府工場の量産見通し)、③タイミング部品事業売却後のポートフォリオ変化、④AIや産業向け需要の継続性、の4点が挙げられます。これらは「おそらく」重要な株価のカギになり得ますが、断定的な評価は難しく、最新の開示情報を都度チェックする姿勢が大切です。


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ルネサスの決算データで読み解く過去・現在・未来

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスのIR情報と投資家が注目すべきポイント
  1. ルネサスの2026年の決算見通しは?今後の業績予想を整理
  2. ルネサスの過去5年間の決算推移まとめ
  3. ルネサスの財務状況と自己資本比率の変化
  4. キャッシュフローから見るルネサスの経営体力
  5. ルネサスの株価と決算の関係性に注目
  6. ルネサスが懇談会やIR活動で語る経営方針
  7. 総括:決算ルネサスのまとめ

ルネサスの2026年の決算見通しは?今後の業績予想を整理

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスの2026年の決算見通しは?今後の業績予想を整理

2026年12月期の通期業績予想については、ルネサス自身が具体的な数値を開示していない状況です。先述のとおり、同社は「翌四半期累計期間の業績予想をレンジ形式で開示する方針」を採っており、通期の一括予想を出さないスタイルをとっています。

📊 2026年12月期 業績予想の開示状況

項目 会社予想 アナリスト予想
売上高 非開示 参考程度
営業利益 非開示 参考程度
経常利益 非開示 参考程度
純利益 非開示 参考程度
配当予想 非開示

ただし、みんかぶやYahoo!ファイナンスではアナリスト予想の平均値が掲載されることがあり、参考情報として活用できます。なお、2025年12月期の期末配当金は1株当たり28円(総額508億円)が支払われており、2026年12月期の配当方針については今後の開示を待つ必要があります。

Q1の回復ぶりを見ると、一般的に「このペースが続けば年間でかなりの改善が期待できる」という見方も出てきます。ただし、半導体業界は需要の波が激しく、一四半期の好結果がそのまま通期に連続するとは限りません。特に自動車市場の動向、中国・台湾などの競合メーカーの動き、AI需要の持続性などが変数となります。これはあくまで推測の域を出ませんが、産業・IoT向けの力強さが継続するかどうかが2026年通期の行方を左右する大きなポイントとなりそうです。


ルネサスの過去5年間の決算推移まとめ

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスの過去5年間の決算推移まとめ

ルネサスの業績は、ここ数年で大きな波を描いています。過去の決算データを時系列で並べると、その変化がより鮮明に見えます。

📊 ルネサス 通期業績推移(過去5年+2026年Q1)

決算期 売上高 営業利益 純利益 1株益
2021年12月期 9,939億円 1,738億円 1,195億円 64.77円
2022年12月期 1兆5,009億円 4,242億円 2,566億円 137.67円
2023年12月期 1兆4,694億円 3,908億円 3,371億円 189.77円
2024年12月期 1兆3,485億円 2,230億円 2,191億円 122.51円
2025年12月期 1兆3,212億円 2,012億円 △518億円 △28.65円
2026年Q1(累計) 3,803億円 906億円 681億円 37.57円

※単位:億円。Q1は3ヶ月分のみ

2021〜2022年にかけての急成長は、コロナ禍からの経済再開による半導体需要の急増が背景にあります。2022年12月期の売上高1兆5,009億円・営業利益4,242億円はいずれも過去最高水準です。しかしその後は調整局面に入り、2023〜2025年にかけて3年連続の減収減益となりました。

特に注目すべきはROEとROAの推移です。

📊 収益性指標の推移

決算期 ROE(自己資本利益率) ROA(総資産利益率)
2022年12月期 19.12% 9.12%
2023年12月期 19.07% 10.64%
2024年12月期 9.65% 4.88%
2025年12月期 △2.08% △1.24%

一般的にROEが10〜20%程度であれば優良企業とされますが、2025年12月期はウルフスピード損失の影響でマイナスに転じました。ただし、これは特殊要因による一時的なものであり、営業利益ベースでは2,000億円超の黒字をキープしていた点は見逃せません。


ルネサスの財務状況と自己資本比率の変化

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスの財務状況と自己資本比率の変化

財務の健全性を示す指標についても確認しておきましょう。

📊 財務状況の推移

決算期 総資産 純資産 自己資本比率 1株純資産
2022年12月期 2兆8,125億円 1兆5,375億円 54.5% 853.51円
2023年12月期 3兆1,670億円 2兆0,056億円 63.2% 1,126.31円
2024年12月期 4兆4,904億円 2兆5,423億円 56.5% 1,413.77円
2025年12月期 4兆1,772億円 2兆4,485億円 58.5% 1,347.26円
2026年Q1 4兆2,274億円 2兆5,408億円 60.1%

2024年12月期に総資産が4兆4,904億円へ大きく膨らんだのは、M&A(企業買収)による「のれん」の増加が主因です。2024年はインターシル、インテグレーテッド・デバイス・テクノロジーなどの過去の買収に加え、新規投資も継続されていました。

2025年12月期は純利益が赤字となりましたが、自己資本比率は58.5%と高水準を維持しており、財務の安定性自体は大きく損なわれていないと見ることができます。2026年Q1では60.1%とさらに上昇しており、D/Eレシオも0.47倍に改善しています。有利子負債が1.9%減少しているという点も、健全化の方向性を示しています。


キャッシュフローから見るルネサスの経営体力

【AI】【業務効率化】【職場】キャッシュフローから見るルネサスの経営体力

利益だけでなく、現金の流れ(キャッシュフロー)を見ることで企業の本当の体力が分かります。

📊 通期キャッシュフロー推移

決算期 営業CF 投資CF 財務CF フリーCF 現金残高
2023年12月期 4,966億円 △2,675億円 △1,812億円 2,291億円 4,347億円
2024年12月期 3,405億円 △1兆2,841億円 6,773億円 △9,436億円 2,293億円
2025年12月期 4,529億円 △1,247億円 △2,697億円 3,282億円 2,959億円

2024年12月期のフリーキャッシュフローが△9,436億円と大きくマイナスになっているのは、大型M&Aや設備投資による資金流出が原因です。この年は投資CF(投資活動によるキャッシュ・フロー)が△1兆2,841億円にも達しており、それを補うために財務CF(借り入れ等)が6,773億円のプラスとなっています。

一方、2025年12月期は営業CFが4,529億円とプラスで、フリーCFも3,282億円の黒字に戻っています。本業でしっかりキャッシュを稼ぐ力は維持されていることが読み取れます。

2026年Q1単独では、営業CFが848億円(前年同期比△11.4%)、フリーCFが470億円(同△17.4%)となっています。前年より若干少ないものの、黒字水準を維持しており、引き続き安定したキャッシュ創出が続いています。


ルネサスの株価と決算の関係性に注目

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスの株価と決算の関係性に注目

株価と決算の関係も、多くの方が気になる点です。2026年5月25日時点のルネサスの株価は4,297円(前日比+253円、+6.26%)でした。これは年初来高値圏に位置しており、Q1決算の大幅改善が市場から好感されていることを示しています。

📊 ルネサスの株価指標(2026年5月25日時点)

指標 数値
株価 4,297円
前日比 +253円(+6.26%)
PBR(株価純資産倍率) 3.07倍
時価総額 約8兆380億円
信用倍率 2.66倍

PBRが3倍超というのは、市場が「ルネサスの純資産以上の価値がある」と判断していることを意味します。一方で、みんかぶの目標株価は2,853円(割高と診断)となっており、個人投資家の見方では「売り」傾向が強いという状況もあります。

一般論として、半導体株は業績の変動が大きく、決算発表のたびに株価が大きく動くことが多い傾向にあります。2026年Q1決算の発表当日やその後の動向も含めて、長期的な視点で見ていくことが重要です。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、個別銘柄への投資判断は自己責任のもとで行っていただく必要があります。


ルネサスが懇談会やIR活動で語る経営方針

【AI】【業務効率化】【職場】ルネサスが懇談会やIR活動で語る経営方針

ルネサスの柴田英利社長は、2026年2月5日の決算説明会(いわゆる「懇談会」的な場)で、以下のような見解を示しています。

「自動車向けは上がり下がりがあるが、産業向けは、データセンターやAI向けを中心に力強い伸びが見込める」
「(パワー半導体業界の)再編に積極的に関わることは今のところはフィットしないが、展開に応じて是々非々で考えたい」
(引用元:朝日新聞 https://www.asahi.com/articles/ASV250RGFV25ULFA00SM.html

これらの発言から読み取れる経営の方向性は、①産業・AI向けへの軸足移動、②パワー半導体業界再編への慎重姿勢、③中核事業(マイコン・アナログ半導体)への集中という3点です。

📋 ルネサスの経営戦略キーワード整理

キーワード 内容
中核事業集中 マイコン・アナログ半導体が柱。タイミング部品事業は売却
AI・データセンター 産業向けの成長ドライバーとして注目
買収戦略 Irida Labs(AI視覚認識)など技術補完型M&Aを継続
パワー半導体 甲府工場の量産化が課題。業界再編は慎重に見極め
株主還元 配当は2022〜2025年まで28円/株を維持

IR活動としては、日経電子版やYahoo!ファイナンスを通じた適時開示、決算説明会資料の公開などが行われており、個人投資家でも比較的情報にアクセスしやすい環境が整っています。2026年5月には新株式発行の発行登録書の提出なども行われており、今後の資金調達の動向も注目点の一つです。


総括:決算ルネサスのまとめ

【AI】【業務効率化】【職場】総括:決算ルネサスのまとめ

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. ルネサスエレクトロニクス(6723)は12月決算企業で、2026年Q1(1〜3月)は2026年4月24日に発表された
  2. 2025年12月期は純損益が517億円の最終赤字で、2019年以来6年ぶりの赤字転落だった
  3. 赤字の主因は協業先の米ウルフスピードが経営破綻し、2,366億円の損失を一括計上したことである
  4. 本業の営業利益は2,011億円の黒字を維持しており、業績基盤が根本から崩れたわけではない
  5. 2026年Q1は売上高が前年同期比+23.2%・営業利益は4.2倍と急回復し、3期ぶりの四半期最高売上を達成した
  6. 回復の牽引役は産業・インフラ・IoT向け事業(同+32.0%)で、AI・データセンター需要が追い風となった
  7. 2026年通期の業績予想はルネサス自身が開示しておらず、レンジ形式での四半期ごとの開示方針を採っている
  8. 自己資本比率は2026年Q1時点で60.1%と改善傾向にあり、財務健全性は維持されている
  9. タイミング部品事業を米サイタイム社に約4,700億円で売却し、マイコン・アナログ半導体への中核集中を図っている
  10. パワー半導体事業(甲府工場)の量産化は課題として残っており、今後の戦略的動向が注目される
  11. 2026年5月25日時点の株価は4,297円で時価総額は約8兆380億円と大型半導体株の位置づけを維持している
  12. 過去最高業績は2022年12月期の売上高1兆5,009億円・営業利益4,242億円で、現在はその水準への回帰が一つの目標となり得る

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